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文句なしの名作ズラリ!中国の名匠、ジャ・ジャンクー監督作。一挙紹介!

ゴールデンウィーク!連休になると、私のプチニート生活が開始します(笑)家・漫喫・映画館・喫茶店をグルグルしながら、漫画と映画の世界へ逃避行。そんな中、ジャ・ジャンクー監督の新作映画『山河ノスタルジア』の公開が始まったので、観てきました!過去・現在・未来、時代を越えて想い合う母と子の強い愛が描かれ、涙腺崩壊しました。激変する社会と、変わらぬ想い。今年に観た映画の中で、ズバ抜けて、心を鷲掴みされました。

監督ジャ・ジャンクーの生み出す映画は、フィクションなのに、ドキュメンタリーのような錯覚に陥ります。社会に切り込み、そこに生きる人間を深く掘り下げていて、その世界に吸いこまれます。

レース2

中国の名匠、ジャ・ジャンクー監督。
文句なしの名作ばかり! 過去作を一挙紹介!

レース

北京電影学院の卒業制作として監督した『一瞬の夢』が、卒業制作にも関わらず、1998年の第48回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に出品され、ヴォルフガング・シュタウテ賞(最優秀新人監督賞)を受賞!釜山国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、ナント三大陸映画祭で連続してグランプリを受賞し、世界中の注目を集めました。物語は、スリを行って生計を立てている青年が、恋をして、夢をみる…。けれど、現実は容赦ない…。そんな孤独な若者の、一瞬の夢。鋭く描かれていて、驚きました。

一瞬の夢

 

2000年には、『プラットホーム』を製作。第57回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、NETPAC賞(最優秀アジア映画祭)を受賞。ナント三大陸映画祭、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭のグランプリも受賞。映画では、ファッションや音楽、生活の変化を通して、社会と個人の激動の時代が浮き彫りになっていきます。1980年代、文化劇団のメンバーであり、幼なじみである4人は、いつも一緒。この4人にも時代の波が押し寄せてきます・・・。

プラットホーム

 

そして、『青の稲妻』(2002年)や『世界』(2004年)では、若者の視点で、現代中国を描写。先の見えない現実に、焦りと不安を抱える若者。生々しくて、緊迫感が漂い続けている作品。中国社会に生きる若者の姿を目撃し、息をのむしかありませんでした。

青の稲妻     世界

 

2006年には、『長江哀歌』を製作。第63回ヴェネツィア国際映画祭でプレミアム上映され、金獅子賞を受賞。三峡ダムの建設により水没の危機に瀕す奉節県を舞台にした物語。世界が変わっても、そこに生きる人々は、精一杯に生きるしかないということを突き付けられます。そして、続いての映画は、閉鎖した国営工場を舞台にした『四川のうた』(2008年)。中国の繁栄と衰退を象徴する国営工場が、その歴史の幕を降ろす時、労働者の日常から中国社会の目まぐるしさが浮かび上がってきます。この2作品を観ていると、人生には運命的なものがあり、そこに希望を見出して生き延びていく人間の営みは、たくましく美しく尊いものだと感じます。

長江哀歌     四川のうた

 

2013年には、実際の事件を元にした群像劇『罪の手ざわり』が発表されました。第66回カンヌ国際映画祭で、脚本賞を受賞しています。実業家に利益を吸い上げられてきた山西省の炭鉱作業員、職を転々としながらホステスとの恋に苦悩する広東省の若者ら4人の平凡な男女。中国の片隅で存在している人々。一線を踏み越えてしまう、格差社会の罪が、とっても孤独で淋しいものでした。

罪のてざわり

 

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(C)2000 バンダイビジュアル・オフィス北野
(C)2002 OFFICE KITANO LUMEN FILMSE-PICUTRES BITTERS END
(C)2004『世界』製作委員会
(C)2006 Xstream Pictures
(C)2008 映画『四川のうた』製作委員会
(C)2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO

 

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