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★トラウマ級★『帝都物語』加藤保憲は、ジャパニーズダークヒーロ!

荒俣宏原作の伝奇SF小説を映画化した『帝都物語』(1988年)、そして『帝都大戦』(1989年)。帝都壊滅を企む魔人・加藤保憲と、霊能力者たちの闘いの物語。当時の著名人、渋沢栄一、寺田寅彦、幸田露伴らが実名のまま登場し、人造人間の権威・西村真琴博士を実子の西村晃が演じたことも話題となった映画です。トラウマ級の伝説の映画、必見です!

 

『帝都物語』

帝都物語

魔人・加藤保憲を演じるのは、嶋田久作

演技力が圧倒的!

五芒星の白手袋をし、陸軍将校の軍服をまとい、スラリとした長身、ギョロッとした目、長いアゴ。この風貌で、静かにしていたのに、急に猛スピードで動いたり・・・、無表情で不気味な言葉を淡々と繰り広げていたのに、急に激怒したり・・・。激しい・・・。この帝都破壊を目論む魔術師は、とてつもなく邪悪!でも、ダンディで、ほんの少しだけ人間味もあって、目が離せません。まさにジャパニーズダークヒーローです!

不可能を可能にした、実相寺昭雄監督。
怪奇な世界に、絶句!

東京の再現、関東大震災、クライマックスの壮絶な超能力の戦い・・・など、実写化は不可能といわれていた中、バブル絶頂期に総製作費18億円を投入して誕生しました。総製作費の半分は、美術・特撮費に注がれたそうで、昭島市に昭和2年の銀座を再現したオープン・セットは、リアル!特撮も、従来のSFXに加え、CGを応用するデジタル・エフェクトなど、日本映画初の実験も行われたそうです。この映画の監督は、『ウルトラマン』 『ウルトラセブン』等を手掛け特撮にも詳しく、独特の美学を表現する実相寺昭雄監督。SF、怪異、伝奇、オカルト、アクション・・・全部まるっと詰まって、奇怪な世界が表現されています。

『帝都物語』

 

大きなスクリーンでも観たい!
そんな時は、今年のカリコレ2016で!

JR新宿駅近くに佇むミニシアター「新宿シネマカリテ」の映画祭「カリテ・ファンタスティック! シネマコレクション2016」では、実相寺昭雄監督没後10年記念上映がされるようです。映画館で『帝都物語』を観られる機会は、かなりレアで貴重です。詳細は、カリコレ特集&オフィシャルサイトでチェックしてみて下さい。

【鑑賞券プレゼント】カリコレ2016

 

 

『帝都大戦』 

そして、『帝都物語』を観たら、シリーズ第2弾『帝都大戦』も観たい!シリーズ第2弾ですが、単なる続編ではありません。 1987年度日本SF大賞を受賞し、400万部を超える大ベストセラーとなった荒俣宏の「帝都物語」から、第11巻「戦争篇(ウォーズ)」を映画用に大胆にアレンジ。全編サイキック・アクションの連続!さらにSFXもバージョンアップするために、‟超現実視覚効果”として、ハリウッドからスクリーミング マッドジョージが参加。明快!痛快!ストレートなスーパー・エンタテインメントです。

帝都大戦

 

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(C)キネマ旬報DD

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