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ジューンブライドの季節に。映画「シリアの花嫁」を・・・。

ジューンブライド(JUNE BRIDE)の季節です。直訳すると、6月の花嫁、6月の結婚♥「6月に結婚する花嫁は、きっと幸せになるだろう。」「6月に結婚すると、生涯幸せな結婚生活を過ごせるだろう。」欧米では、そんな言い伝えが、古くからあります。この季節に、ふと観たい、花嫁の物語があるので、ご紹介します。寂しくて、力強くて、希望のある物語です。

もう二度と帰れない。それでも私はこの境界を越える。

イスラエル占領下のゴラン高原。若き娘モナがシリア側へ嫁いでゆく一日の物語。 一度境界を越えてしまうと、もう二度と愛する家族のもとへは帰れない。それでも、女たちは未来を信じ、決意と希望を胸に生きてゆく。

★★★オススメのポイント:1★★★

特殊な舞台ではあるけれど、普遍的な人生の物語。

国、宗教、伝統、しきたり…。あちこちに引かれた、ありとあらゆる境界に翻弄され、もがきながら生きる人々…。その姿に、胸が熱くなります。環境は違えど、世には不条理なことが沢山あって、自分の人生を阻むものが沢山あります。それでも、強い意志を持って、幸せを掴もうとするのが、人間の尊い営み。幸せをつかむって、命がけ!!!!!
だけど、私には、ダラッとしている時間(平和ボケとでもいう時間・・・)もあって、この映画を観ると、身も心も引き締まります。そして、壁にぶつかって凹んだ時に観ると、幸せになる保障なんてどこにもないけれど…、幸せな未来を信じて飛び込んでみようと前向きになります。

★★★オススメのポイント:2★★★

スタッフ・キャスト構成に、理解と非暴力と愛があります。

監督・共同脚本・プロデューサーは、エラン・リクリス(1954年、エルサレムで生まれる)。共同脚本に、スハ・アラフ(1969年、イスラエルのミリヤの、パレスチナ人家庭に生まれる)を迎えています。 嫁の妹を心配する姉には、国際派女優のヒアム・アッバス(1960年、イスラエル、ナザレ生まれ。中東紛争の激化により、、88年にロンドンへ渡り、その後パリへと移り生活と仕事の拠点としている)。イスラエル人の監督・脚本に、パレスチナ人の脚本家を迎え、パレスチナ系のイスラエル人の俳優たち。
このスタッフ・キャスト構成から、様々な異文化を許容しようという姿が伝わってきて、不条理が日常生活に溢れていても、歩み寄っていくことって大切だなと思うのです。

ぜひ、ご覧になっていただきたい厳選の1作のご紹介でした。2004年のモントリオール世界映画祭でグランプリを受賞するなど、注目を集めた映画。派手な映画ではなく、淡々とした地味な映画で、心にも頭にもズドンとのしかかってきますが…。重厚な時間を過ごせるはずです。

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

もっとポップでキュートな花嫁や結婚にまつわる作品を~♪という気分の時は!!!!!このような作品もあります。

  

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