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~おやすみに、じっくり見たい!重厚な人間ドラマ~

寒いですねェ、東京でも最高気温が10度を下回る寒い日が続き、
わたくし・・朝が起きるのがつらいっ!行き帰りがしんどいっ!そんな毎日でございますーー;
休日も「寒いし…外出はちょっと…」「家でぬくぬくしてたい」という方も多いのでは
そんな方に、本日は“休日にじっくり観たい!重厚な人間ドラマが描かれた作品”をお届けします。

人間の尊厳、本物の“強さ”を描いた作品

B2 POSTER-F6 入稿

あらすじ:デンマークの小さな町で幼稚園の教師として働くルーカス。
離婚の悲しみを乗り越え、仲間たちと狩猟を楽しむ穏やかな日々を送っていた。
そんなある日、彼にプレゼントを受け取ってもらえなかった園児クララが、
軽い仕返しのつもりで発した嘘が彼の人生を狂わせてしまう・・・。

幼い少女の何気ない“嘘”が引き起こした、悲劇。
親しかった者からも疑惑の目を向けられ、言われもない罪を責められ続け、不条理に人生を狂わされるも
自分の尊厳を守る為に決して屈さず立ち向かう主人公とその息子の姿からは本当の“強さ”を感じます。
同時に“正義”を信じて疑わず、“正義”の旗を掲げ主人公虐げる大人たちには恐怖を感じました。
結末は賛否が分かれるかと思いますが、最後まで見て、深く考えさせられた作品です。
本作で主演のマッツ・ミケルセンはカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞しています。素晴らしい演技でした。

誰が正しい―何が正しい―?悲しき、崩壊の物語

01_チラシ表

あらすじ:テヘランで暮らす妻シミンは、娘テルメーの将来のことを考え、夫ナデルとイランを出る準備をしていた。
しかしナデルは、アルツハイマー病を抱えることとなった父を置き去りにはできないと国を出ることに反対。
夫婦の意見は平行線をたどり、シミンが裁判所に離婚申請をするが、協議は物別れに終わる。
シミンはしばらく家を出ることとなり、ナデルは父の世話のためにラジエーという女性を雇うことにした。
しかし、ある日、ナデルが帰宅すると、父は意識不明でベッドから落ち床に伏せていた。
ナデルは怒りをあらわにして、ラジエーを問い詰め、彼女を手荒く追い出してしまう。
その夜、ナデルは、ラジエーが入院したとの知らせを受ける。しかも、彼女は流産したというのだった……。

まず最初に―“非情に深く、非情に重い映画”であります。
“嘘”をテーマに人間の目をつむりたくなるような姿が描かれています。そして一切救いはありません。
皆が誰かの為に嘘をつきます、少しでも幸せに生きていくため…そこに善悪はありません。
しかし、真実を隠すその嘘は相手を、大事な人を、自分自身をも傷つけることに。誰が間違っているわけでもないのに。
ほんとに重く、深く、悲しい話なのですが、話の展開と脚本が素晴らしく良いと思える作品です。

【受賞歴】第84回アカデミー賞外国語映画賞受賞。第69回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞。

今回取り上げた2作品に共通するのは“嘘”です。
「善悪も分からない子供の嘘」「善悪のない、幸せのための嘘」と
そこから始まる悲劇を重く描いた作品になります。

どちらも、重厚なストーリーにぐいぐいひきこまれ、じっくり深く考えさせられます。
あっさり、楽しい映画もいいけれどたまにはこんな映画も如何でしょうか?

記事担当:しゃけ

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