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男と女。そして、彷徨う・・・。ゴダールは、ずっとそうだった・・・。

さらば、愛の言葉よ

「ゴダールの最新作は、3Dだ」

そんな噂を耳にして以来、楽しみにしていた映画が『さらば、愛の言葉よ』。観た時の衝撃たるや!!!何が、そんなに衝撃かって!?完全に、置いてきぼりにされること(笑)。。。遠近感も平衡感覚も崩壊して、言葉と言葉が重なりあり、彷徨うことになります・・・。だけど、ゴダールが遊んでいるような気がして、そのワクワク感に、吸い込まれてしまったのでした。
80歳にして現役!常識を破壊してくるあたり、ジャン=リュック・ゴダール!「常に処女作を作る」と公言しているゴダールの映画は、やっぱり「新しい波(ヌーヴェルヴァーグ)」なのです!

2Dは、2Dでの楽しみ方があった!

何と!早くも、『さらば、愛の言葉よ』が、配信!ゴダールが仕掛けてきた遊びは、2Dになっても楽しめるのか?と思っていたら、2Dは2Dでの楽しみ方がありました。むしろ、2Dは、安心して観られます。言葉のやりとりに集中できます。
この言葉のやりとりが、難解パラレルワールドなのです。ドストエフスキーやらサルトルやらリッツ・ラングやら・・・もぅ、膨大な引用が繰り広げられるわけで・・・。。。サッパリ意味が分からない(笑)。謎解きしたいのに解読できないまま、どんどん進んでいく・・・。そのうちに、言葉には意味がないのではないかと思うようになり、ハッとするのです。そうだ!原題は、『ADIEU AU LANGAGE 3D(英題:GOODBYE TO LANGUAGE 3D)』!!!!!!!!!!「さよなら、言葉よ~~」ってなわけで、言葉に別れを告げた世界は、興味深いものでした。

努力賞は、ゴダールの愛犬★

この映画のあらすじは、「人妻と独身の男。ふたりは愛し合い、喧嘩し、一匹の犬が町と田舎を彷徨う。言葉をめぐり季節は過ぎ去り、男と女は再び出逢う。前夫が全てを台無しにし、第二のフィルムが始まる。」とあるのですが、あらすじなんて、あって無いも同然。
そんな迷宮展開の中で、ゴダールの愛犬ウェリッシュ・シープドッグのロクシーが、頑張ってます。全編中、出演し続け、河の中を泳いだり(泳がされたり?)・・・と、大活躍!第14回パルムドッグ審査員特別賞を受賞したわけがわかります。

さらば、愛の言葉よ

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過去も現在も、ずっと・・・。男と女。そして、彷徨う・・・。

正直なところ、ゴダールの映画の意味を理解したことはありません(笑)そう思ってます。でも、いつだって理解できずに彷徨うことになっても、それでも、いつだって観てよかったと思うのです。夢中になってしまうのは、ゴダール自身が楽しんでいる高揚感に引き込まれ、ゴダールの挑戦に対峙してみたい好奇心を刺激されるからかもしれません。
さらに!映画に登場する男と女が、とにかく魅惑的で目が離せません。男と女の洒落と不条理を知ることになります。若かりし頃の私は、ここに登場する女に憧れて、過ごしていました。今観ても、やっぱりカワイイし、カッコイイ女たちです。

女は女である 女と男のいる舗道 男性・女性 彼女について私が知っている二、三の事柄

 

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(C) 1961 STUDIOCANAL IMAGE – EURO ITNERNATIONAL FILMS,S.p.A.
(C) 1962 LES FILMS DE LA PLEIADE
(C) 1966 ARGOS FILMS – ANOUCHKA FILMS
(C) 1967 ARGOS FILMS – ANOUCHKA FILMS – LES FILMS DU CAROSEE – PARC FILM

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